ロック ギター レッスン ブログ

音楽専門学校で学んだギタリストの全てを教えます。

ロックギター講座 カッティング編

今回のギター講座はカッティング編です。

 

前回はブラッシングというミュート(消音)状態でピッキングして「打音」を弾くものでした。

 

今回はそのミュートしていた指板の手でブラッシングのリズムに合わせてコード(和音)を押さえることで単調なブラッシングのリズムに音を加えてみましょう。

 

初心者であれば、この演奏技法を知っているか知らないかで、この先のレベルアップに大きく影響(違い)が出るはずです。

 

専門学校ではこの演奏技法だけで毎日、毎日、一日中カッティングの練習をしていたものです・・。(ひと月くらい徹底的にね・・。)

 

というのも、スタジオミュージシャンの様に、お仕事となると求められるスキルがこのカッティングとなるからです。

 

「マジで、じゃあ今の仕事辞めて明日から俺、スタジオミュージシャンになるわ!」

 

と誤解を招くような言い方ですが・・・。

 

何故・・カッティングを延々と練習させられるかと言いますと・・。

 

 

「リズム感」を鍛えている訳なんですね~。(いや~これがほんと大変なのよ・・。)

 

 

それに加えて譜面を見てコードチェンジをこなしていく・・・みたいな・・。

(慣れればそんなに大したことではないです・・。)

 

つまりですね・・このカッティングが出来る様になると・・。

 

・・・・・・・・。

 

一気に・・。

 

・・。

 

 

やることが増えまーーーーーーーーーーーーーーーす!!!!(パチパチパチパチ)

(紛らわしくてすみません・・。)

 

簡単に説明しますと・・。

 

・譜面を見る必要性が出てくる。

・リズム感の必要性が出てくる。

 

つまり・・・曲が弾ける様になっちゃうんですね~・・・。(涙)

 

では、カッティング編いってみましょう。

 

1小節16分音符のブラッシングにコードを加える。

ブラッシングにコードを加える

上記に記した1小節は前回のブラッシングにコードを加えた表記です。

 

コードは左上にAと記されています。

実際の譜面でも、このようにコードが記されています。

 

上記の場合では1小節全てをAコードで弾くことになります。

しかし当然のごとく、1拍ずつ違うコードが表記されている場合もあります。

 

そしてコード音を出す位置(音符)は斜線で記された位置になります。

1拍目は1つ目、2拍目は2つ目、3泊目は3つ目、4泊目は4つ目に音を出す表記を記してみました。(つまり拍で考える全てのパターンというわけです。)

 

基本的に譜面に記されているコードというのはルート指定がありません。

譜面に記されたコードは全て楽器弾きの感性にゆだねられます。

 

あえてコードに指定があるとするなら、上記のように斜線ではなく、音符で和音が表記されていた場合、最も高い音を表記の音符と合わせることがありますが、また別の機会に説明しますね。

 

どの弦をルートにしたAコードでもかまいませんが、上記の場合は練習なので出来れば6弦から順にルートを変えてみることをおすすめします。

 

慣れてきたら1拍ごとにルートを変えて弾いてみるのも良い練習になりますね。

 

では説明に入ります。

 

指板の指の動かし方

上記の図は更に譜面を色分けして音を出す位置とブラッシングの位置を見やすくしたものです。

 

青枠はブラッシング。

メトロノームのテンポに合わせてピッキングをアップ・ダウンで繰り返している状況で指板の指が弦に触れてミュート(消音)しています。

 

赤枠はコードを弾く。

ブラッシングを行っている状況の中、メトロノームのテンポに合わせて指板の指が弦を押さえてコード音を鳴らしています。

 

つまり、指板の指はテンポに合わせてダウン・アップを繰り返してブラッシングを行っているピッキングに合わせて・・・。

 

①指板の指が弦に触れている状態。⇒ 青枠 ブラッシング(ミュート)

 

②指板の指が弦を押さえた状態。 ⇒ 赤枠 音を出す

 

①と②を切り替えているだけなんですね・・。

 

あとは、①と②を切り替えながら譜面に記された・・・。

 

・コードを探す作業。

(譜面に書かれているコードは予め探っておきましょう。)

 

・指定の位置でコードを鳴らす。

(どんな曲でも大体パターンが決まっていますので一通りこなして覚えてしまいましょう。)

 

を、こなしていけば良いだけです。(簡単に言うよね・・・。)

 

とは言っても、まだまだ1曲まるまる弾くのは、まだまだ難しいという方もおられるでしょうから、曲の中にあるパターンを探して(2~4小節)練習していくと良いでしょう。

 

例えば、好きなアーティストの譜面の中から2~4小節のパターンを探して抜き出します。

 

2~4小節を抜き出したら・・。

 

指板を眺めてコードを探してみましょう。

いくつかのコードが書かれていた場合は、どのようにコードを作ってやれば指に無理なくコードチェンジ出来て、なおかつ聞いた時に違和感がないことを考えてみましょう。

 

2~4小節のリズム符をループ練習する。

コードが決まったら、あとはひたすらメトロノームのテンポに合わせて練習あるのみです。

 

原曲のテンポで弾けない場合はテンポを遅くして、まずは自分自身が歌えるか?を確かめてみましょう。

 

音を出すピッキングの方向(ダウンorアップ)を意識する。

ピッキングの方向と音の強弱を考える

さて、何度も言いますが、必ずメトロノームを使用するように心掛けて下さいね。

 

メトロノームを使用して練習している人と、そうでない人の違いは間違いなくハッキリと目に見えるほど違ってきます。

 

そしてリズム感を常に意識出来なければ、絶対に格好良く弾けないことを断言します。

 

「でもメトロノームのテンポの速さって、どうやって決めるの?」と悩んでいる方もいるかと思います。

 

自分も若い時は「とにかく速いテンポで・・・。」などとテンポの速さにこだわっていたりしたものです。

 

ポイントは、自分の心の中で一音一音がしっかりと歌えることが出来ているか?です。

 

これ、超重要です!!  遅いテンポも速いテンポも同じことです。

 

というわけで、まずはあなたが心の中で歌える遅いテンポから練習していきましょう。

 

慣れてきたら少しずつテンポを上げていけば良いですが、心の中で歌えなくなってきたら、それは「速すぎる」ということです。

 

 

ではピッキングについて説明します。

 

ピッキングの順番は基本的にダウン⇒アップの繰り返しになります。

 

上記の場合、意識的には拍ごとの最初のダウンを意識しましょう。

1拍16分音符なので①ダウン⇒②アップ⇒③ダウン⇒④アップの①ダウンを意識しましょう。

 

ここで間違ってはいけないのが、あくまでも「意識」なので音を強くするわけではありません。

 

先程言っていた、心の中の歌声で拍ごとの①ダウンを意識することです。

(心の中ではアクセントをつけても大丈夫です。)

 

そして、まずは一定の強さでダウン・アップのピッキングを繰り返しましょう。

注意点は遅いテンポでも手首の振りは遅くならないことです。

 

「ジャラ・・ジャラ・・ジャラ・・ジャラ・・。」

 

ではなく・・。

 

「カッ・・カッ・・カッ・・カッ・・。」

 

という具合にタイトなピッキングを心がけましょう。

 

音の強弱を考える。

最初はピッキングのリズムを一定に保つことや、コードをしっかり押さえることや、コードチェンジなどが出来る様になるまで大変だと思います。

 

練習を繰り返して段々と慣れてきたら、音の強弱を意識しましょう。

 

上記の図に「強く」と記した箇所があります。

 

その部分だけ、ピッキングを強くするだけで全体的にアクセントが設けられて、いわゆるグルーヴ感が生まれます。

 

人の耳は音の強弱によっても表現を聞き分けますが、私が思うにそれをハッキリと意識している楽器弾きは本当に上達が早いです。

 

そして何よりそんな演奏はリスナーに驚きと感動を与えます。

 

上記の図では1小節のループ練習なので1つだけ強い音があれば十分でしょう。

しかし、1曲まるまるとなるとそうはいきません。

 

予め、強い音と弱い音の違いをハッキリとしておかなければ決してグルーヴ感も生まれないし驚きや感動もリスナーに与えられません。

 

私自身、曲を作るようになってからDTM(デスクトップ・ミュージック)を駆使して

ドラムの打ち込み作業をしていた時の話です。

 

一通りのドラムの打ち込みが終わってから聞き直してみると「全然リアルじゃない。」なんて思って「でも機械で表現なんて所詮無理なんだよね。」と、そのまま曲を作っていました。

 

しかしある時、友達が作ったドラムの打ち込みを聞いたときに唖然としたのです。

 

「俺のより安いソフトで打ち込んでるのに、なんでこんなにリアルなんだ?」って・。

 

それは簡単な話でした。

 

友達は自分の作ったドラムデータを眺めてこう言いました。

 

「音の強弱もちゃんと見直さないといけないよ・・。」

 

そう言って友達が音の強弱を見直してくれると・・・。

 

「うわ~・・やっぱり次はこっちのソフト買うわ~・・。」って言ってました。

 

あっという間にリアルなドラムに変わったんですね。

 

 

つまり、そこで学んだことは・・・。

 

どんなに良い機材や楽器を持っていても使いこなす知識や技術がなければ意味がない。

ということです。

 

前にも音楽の三大要素を説明しましたが復習しておきますね。

 

①リズム

 

②音の強弱

 

③ハーモニー

 

どうですか?既にカッティングで全て必要になってきてませんか?

 

その時の自分は音楽の三大要素である音の強弱を安易に考えていたということです。

 

つまりその時の私のギターレベルはグルーヴ感も出せなければリスナーに驚きや感動も与えられないレベルだったというわけです。

 

ただ指が早く動かせるとか、有名アーティストの曲が弾けるとかっていうレベルです。

 

それでも、リスナーは自分のギターサウンドを聞いても何の驚きも感動も無かったことは紛れもない事実だったでしょう。

 

それほどまでに、この音の強弱という要素は紛れもなく大きな武器となるということです。

 

 

では最後にカッティングが上手くなるとどんなプレイが可能になるのか?を動画で紹介しておきますね。

 

では今回のロックギター講座は「カッティング編」でした。

ではまた・・。

 


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ロックギター講座 基本テクニック(ブラッシング)編

今回のギター講座は基本テクニック(ブラッシング)編です。

 

ギターの演奏用語は様々なんですが、日本語になると結構たくさんあって、ちょっと複雑だなぁ~・・・。なんて思ったりします。

 

弾き語りの様な弾き方だと、「ストローク」と言うけれど、ファンクミュージックの様にタイトなリズムで弾くと「カッティング」となるわけです・・。

 

ニュアンスの違いなんだとは思いますが・・・。

 

やってることは、あまり変わりないんですよね・・。

 

というわけで、「カッティング」から始めた方が音楽的にいろいろ都合が良いのでそうすることにしました。

 

では、実践していきましょー!

 

 

ブラッシングとは・・?

弦に軽く触れている状態で弦をピッキングすることです。

つまりミュート(消音)技法の1つですね。

 

音色は出ないんですが、「ガッ」という打音が出ます。

 

この打音を上手く取り入れることで、よりリズミカルな演奏に聞こえるんですね。

 

このブラッシングはギター特有の演奏技法になりますので絶対に覚えておかなくてはならないものなんですね。

 

テクニックとしては6本の弦全てをブラッシングすることが基本となりますが、慣れてきたら6・5・4弦(太い打音)と3・2・1弦で(細い打音)で使い分けることでパーカッション的なフィーリングを演奏に出せる様になります。

 

上級者なってくると欲しい打音がでる弦だけをブラッシングすることで演奏に幅を生み出しながらも技術的な負荷を軽減させています。

 

「音色が出ないんなら、わざわざやる必要ないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、ギターの演奏技術上、「やらない方が難しい」ってなっちゃうので常に意識しておくべき要素の1つです。

 

では早速このブラッシングを取り入れた練習に入っていきましょう。

 

下記の図は1小節を16分音符のブラッシングで刻んだ時の譜面です。

基本テクニック(カッティング)

ちなみに今更なんですが、楽器の練習には必ず「メトロノーム」を用意しましょう。

出来る事なら、デジタルなものが良いです。

 

そして、メトロノームの音量が大きく出来る環境があると完璧です。

エレキギターの場合、アンプの音量に負けちゃうので・・・。

 

 

では、図の説明に入ります。

 

見ての通り、1小節(4/4)を16分音符で並べたものです。

(音符の記号が分からない場合はネットなどで検索すると沢山出てきますので調べて下さいね・・。)

 

音符記号を簡単に説明しますと、音階の位置に記載される丸印が黒く塗りつぶされていないものが「全音符」(1小節の長さで音が続いている)です。

 

その「全音符」に点が加わると「2分音符」(1小節4/4の場合、2拍(はく)分の長さで音が続いている)です。

 

更に丸印が黒く塗りつぶされて縦線が加わると「4分音符」(1小節4/4の場合、1拍分の長さで音が続いている)となります。

 

その縦線に旗が加わるごとに「音の長さが半分」になっていきます。

 

図の音符記号では音階は×印(ブラッシング)で繋がっている旗が横線で2本となっているので16分音符記号となります。

 

注目すべきポイントはこの「音の長さ」を表す部分です。

 

「ワン」「ツー」「スリー」「フォー」と書いてある区切りが「拍子」(拍と同じ意味)となります。

 

そして1拍に4回の音がでます。(図の場合、打音が出る)

 

図の譜面の下側に記されている矢印はピッキングの方向を表しており、1拍にピックが2回上下していることになります。(つまり2回手を振っている)

 

メトロノームの音は「拍」に合わせたテンポスピードにして下さいね。

そして必ず遅いテンポから始めることを心がけましょう。

 

ピックを持つ手の注意点

まず単純ですが、ダウン・アップと交互に空ピッキングを繰り返しながらリズムを刻んでいきましょう。

 

ダウン・アップのリズムにズレが無いように意識して下さい。

 

ポイントはダウンもアップも6本の弦全てをブラッシングすることですが、気をつけなければならないことは「ピックをひっかく」のではなく、「打つ」感じになるように意識しましょう。

 

テンポスピードが遅くても腕、手首の振りは遅くならないように気をつけましょう。

 

指板を持つ手の注意点

基本的には人差し指が6弦~1弦までしっかりと触れてミュート(消音)していることが大事なポイントとなります。

 

その他の指はどうなるかと言いますと・・・。

 

実際の演奏時では、その都度押さえるコードの形になっていたりとか・・・。

(例えば6弦ルートのコードとか・・。)

 

フレーズを弾く直前だと、他の指も揃えて弦をミュートしていたりとか・・。

 

上級者になると、親指で6・5弦をミュートして4~1弦は人差し指でミュートとかしてるギタリストもいます・・。

 

ですが・・・基本的には人差し指でのミュートは演奏中のあらゆる場面で行いますので確実にものにしましょう。

 

 

では最後にブラッシングのレッスン動画がありましたので載せておきます。

次回は、このブラッシングにコードを加えてみましょう。

 

今回のロックギター講座は「基本テクニック」(ブラッシング)編でした。

ではまた・・。

 


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ロックギター講座 ピック編

今回のロックギター講座は「ピック編」です。

 

皆さんピックってどんなものを使用していますか?

 

よく見かける「ピックの選び方」的な記事を見ているとピックの種類を説明しているだけで、ピックの使い方には触れていないものが多いです。

 

ピックの種類の前に「ピックの使い方」が分かっていないと、どんな種類のピックが自分の演奏スタイルに合っているのか分かるはずもありませんよね?

 

その他にピックの硬さの違いは何の為にあるのか?とか形の違いは何の為にあるのか?とかも基本的にはプレイヤーの演奏スタイルを理解してこそ初めて分かるものです。

 

では一つずつ説明していきますね。

 

ピックと弦のあたり方いろいろ

まずピックが弦にどのようにあたることで、どんなことが起きているのか考えてみましょう。

 

ピックの弦のあたり方いろいろ

上記の図で説明していきます。

 

図A:弦に対して90度の位置からピック先端で弦を弾いています。

 

例えば野球のバットを使って真横になっている鉄の棒に90度からまっすぐに振り下ろす想像をしてみて下さい。

 

普通にバットが弾かれる、または折れると思いませんか?

 

更に想像していただいてバットを「ピック」に、鉄の棒を「弦」だったらと想像してみて下さい。

 

鉄の棒は「弦」になったので90度から「ピック」でまっすぐ振り下ろされても弾かれることは無いと思いますが、弦の「抵抗力がピックに伝わる」想像が出来るかと思います。

 

つまり、ピックと弦がケンカしやすいのでコントロールが難しいってことですね・・。

 

また、ピックの先端部で弦を弾いているので「鋭い音」「綺麗な音」を出せますが、その分ピック先端の消耗が早く、ピックの交換頻度も多いでしょう。

 

 

図B:弦に対して少々斜めに角度をつけダウンとアップで弦にあてる面を左右で使い分けている。

 

両側面を使って弦にあてているので弦の抵抗を受け流しやすいのでコントロールしやすいというメリットがあります。

 

そして「ピッキング編」で説明した「手首と腕の動かし方」をあてはめると弦に対して斜めに手首を動かすことになります。

 

ピックの両側面で弾いているので少々、弦と摩擦する分、少々太い音になりますがロック系サウンドには適していると言えます。

 

図C:弦に対して図Bより更に角度をつけてピックの片面だけを使用して弦にあてています。

 

ピックの片面だけをあてているのですが、弦にあたる部分が大きい為、「擦る(こする)」的な感覚が強くなります。

 

しかし、弦の抵抗感は最も弱く出来ますのでコントロールしやすいです。

 

最もピックと弦があたる箇所が大きいので太い音になりますが、ロックからハードロック・ヘヴィメタルなどには好まれるサウンドになるでしょう。

 

では上記で説明した図A~Cまでを踏まえて「手首や腕の動かし方」から見るピックと弦のあたり方を見てみましょう。

 

手首と腕の動かし方から見るピックと弦のあたり方

図Dの場合は図Aのピック先端を使用し、弦に対してまっすぐ平行にあたっている場合と図Cのようにピック側面を深く使用している場合の2パターンに適した「動かし方」と言えます。

 

図Eの場合は図A~Cまで全てのパターンにあてはまりますが図Aのピック先端を使用する場合は非常にコントロールも難しく、更にはピックの消耗度合いもかなり大きいので適しているとは言えないでしょう。

(※図Eのピックの角度は決まっているものではありません。プレイヤーそれぞれの感性によって角度の度合いも様々です。)

 

図Bのピック両側面を使用している場合は図Eの様に斜めに動かさなければ、ピック両側面を上手く使えないので、おのずと図Eの動かし方になります。

 

図Cのピック側面(幅広)を使用する場合は図Dの動かし方にも適用されますが、図Eの動かし方をすることで弦と摩擦する度合いが大きくなり、更にエッジの効いたサウンドになります。(ちなみに私はこのスタイルでジャズⅢという涙型のピックを使用)

 

しかし、あまり角度をつけすぎるとアタック感が無くなり、音の強弱がつけにくくなります。

 

上記の説明の様にピッキングと言っても一言では表せない様々なスタイルがあるんですね・・。

 

その他にもまだまだ違ったピックの使い方もあるんですね。

 

あなたが普段の演奏でピッキングしやすいと思えているスタイルはどんなものなのか?

一度、研究してみると良いですね。

 

ピックで音を出すということ

ギターはピックを使って弦を弾いて音を出す楽器です。

 

つまり音楽として考えるとピッキングの強弱で大・中・小の音量をコントロール出来なければいけません。

 

では「大きな音」ってどのくらい弦を弾けば「大きな音」なのでしょうか?

 

例えば硬いピックを使用していれば、少々ピックで弦を引っ掛けるように強く弾くことで「大きな音」が出ます。

 

「パチン!」と弦が鳴るはずです。

 

しかし柔らかいピックを使用して弦を引っ掛ける様に強く弾くと、ピックが壊れてしまいます。

 

つまり、ピックで弦を引っ搔いてはいけないんですね。

 

ピックは弦を弾く(はじく)ものなんです。(又は少々擦れ(こすれ)るもの)

 

逆に言うと「ピックが弦に引っ掛かる」感覚があるうちは、まだまだ練習が必要だということです。

 

もちろんワザと引っ掻く場合もありますが、意図的に引っ掻いていない場合以外で弦にピックが引っ掛かっている感覚があったら「何故引っ掛かる?」を分析してみましょう。

 

私がおすすめするのは、定期的に「エクストラ・ソフト」又は「ソフト」のピックを使用して練習してみて下さい。

 

すぐにピックが壊れてしまう場合は「ピッキングが正しくない」と思って良いでしょう。余計な力みがあったり、弦に引っ掛かっているということです。

 

逆にピックが壊れなくなったら「正しいピッキングが出来ている」又は「正しいピッキングを理解している」ということです。

 

ではここでエピソードを一つ・・。

 

エドワード・ヴァン・ヘイレンの使用ピックはエクストラ・ソフトというとても柔らかいピックでした。

 

若かった私は彼のサウンドに影響され、ピックの種類を真似て数枚購入してみたのですが・・・ものの見事に一日ももたずに全て粉砕してしまいました。(笑)

 

何故、あっさりと粉砕してしまったのか?

 

簡単な話です・・指の力にまかせて・・力ずくで弦を引っ掻く様に・・間違ったピッキングをしていたからです。

 

弦を引っ掻く:ピックで弦をキャッチ⇒弦が伸びる⇒キャッチしているピックを放す。

 

弦を弾く(はじく):ピックが弦にあたる⇒あたったと同時に通過してはなれる。

 

弦を引っ掻く様に音を出す時は図Aのピックのあて方で図Dの様にまっすぐ動かせばピックが粉砕しない程度にコントロールしやすいのでしょうが演奏中ずっとやり続ける奏法ではありません。

 

基本的には「弦を弾く」ことをメインにし、「弦を引っ掻く」のはキメの部分だけです。

 

ということは・・エクストラ・ソフトの・・存在意義って・・・何?って思いませんでしたか?

 

デメリット:大きな音が出せない・壊れやすい

 

メリット:小さな音が出しやすい・音の強弱がつけやすい

 

これはギタリストとしての一つの「在り方」又は「選択」だと思いますが、彼の機材は基本的に「大きい音を出す」ことがメインに考えられたものでした。

 

つまり「大きい音はアンプや機材で作れる」から「演奏では小さい音をコントロールする」ことでギターの表現力の幅を広げていたのでは?と考えられます。

 

どんな種類のピックを選択するか?は、ギタリストとして演奏家としてとても大きな要素を占めるものになりえる一つと言っても過言ではないでしょう。

 

ピックの種類を考えてみる

それではピックの種類について考えてみましょう。

 

基本的に「涙型」と「おにぎり型」の2種類ですが大きさの違いはピックのホールド感覚が変わってきます。

 

つまりピックの固定力が強く出来るのでストロークやカッティングがしやすくなります。

 

ピックの硬さにもいろいろあります。

 

硬ければ弦を弾く時の抵抗感が強く感じられますが大きな音が出しやすく、小さい音のコントロールは少々難しくなるでしょう。

 

逆に柔らかくなれば弦に負けて大きな音が出しにくく、消耗も早いですが小さい音をコントロールしやすくなり、音の強弱もつけやすくなります。

 

ちなみに世界的ギタリストの多くはハード又はエクストラ・ハードの「涙型」ピックの使用率が多いように思われます。

 

つまり、ギターと弦の特性を最大限に生かし、極力シンプルなアンプ・機材セッティングを好むものです。

 

簡単に言うと、それだけ自分の演奏力に自信があるあらわれですね。

 

では最後にポールギルバートの演奏者目線で見れるピッキング動画がありましたので載せておきます。

 

私の恩師によると、アメリカ・ロサンゼルスのMITで「一番綺麗な音を出していた」ということです。

 

では「綺麗な音を出すピッキング」をどうぞ!!!

 

今回のロックギター講座は「ピック編」でした。

ではまた・・。

 


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ロックギター講座 ピッキング編

今回のロックギター講座は「ピッキング編」です。

 

ピッキングとはピックを持って弦を弾く(はじく)ことです。

 

文面で説明すると、ただこれだけで終わってしまうことなんですが、ピッキングと同時に他の弦が鳴らないようにミュート(消音)をする必要もあります。

 

その他にも軽くミュートしている弦を弾く表現方法もあったりします。

 

そしてフレーズ(旋律)を弾くこともあればコード(和音)を弾くこともあります。

 

でもピッキングしている手や腕の動き方が違うかというと・・・。

 

 

同じ1つの動き方なんですね・・。

 

 

最近はYouTubeなどで実際にプロのギタリストが教えていたりしてる動画とかもあるんですが・・。

 

筋肉の動きがどうとか・・・。(※アスリートではありません・・。)

 

○○な弾き方している人は一生ギター弾けないとか・・・。

マーティー・フリードマンを見て下さい・・説明できます?)

 

とにかく、筋肉の使い方に特化しているような・・・。

(※あくまで個人的な感想です。)

 

では「正しいピッキング」とは・・・?

 

答え:人それぞれです。

 

理由:演奏技法ではなく演奏(実際に出している音)そのものが大事だからです。

 

しかし「初心者にそんなこと言われても・・・。」と嘆く必要はありません。

 

「世界のギタリスト達編」で紹介したギタリストの中にも様々なピッキングスタイル

があったのを覚えていますか?

 

ヌーノ・ベッテンコートはピックを持つ指以外は広げてリラックスしたスタイル。

 

ポールギルバートはピックを持つ指以外の指も折り曲げてグーにしているスタイル。

 

リッチーコッツェンはピックを持たないフィンガーピッキングスタイル。

 

ティーブ・モーズ、マティアスIAエクルンド、エドワード・ヴァン・ヘイレンは親指と人差し指と中指でピックを持つスタイル。(俗に言うハミングバードピッキング

 

もう一度、よ~~~~~~く見てみて下さい・・・。

 

皆、ピッキングスタイルは違ってるんですよね・・。

 

でも、基本的な動かし方はどれも同じです。

(※フィンガーピッキングはピックを使用していないので別物ですが・・。)

 

それでも彼らの共通した基本的な動かし方が正しいのか?と問われたら、それはやっぱり「人それぞれ」としか言いようがありません。

 

しかし、世界的に評価され、リスペクトされているギタリストがやっているピッキングの動かし方は非常に高い信頼性があると言えるでしょう。

 

ではその共通している「動かし方」について説明していきますね。

 

 

ピッキング時の手首と腕の「動かし方」

皆さんの中には現在スポーツを楽しんでおられる方、又はスポーツの経験があるという方もいるかと思います。

 

「運動は苦手なんだよね・・。」という方もいるでしょう・・。

 

我々人間の体には関節という骨組みが存在しますよね・・。

 

例えば「歩く」という行動の中にも様々な関節や筋肉が「連動」しています。

 

逆に言えば、その「連動」が理に適っているからこそ「歩く」ことが出来るんです。

 

ピッキングもしかりです。

 

YouTubeピッキングについての動画解説を見ていたときに、よく目にしたものは関節ではなく「筋肉」の使い方というものでした・・。

 

「筋肉」を使って、いかにピックを持つ手を「振動」させてピッキングをするか?というものです。

 

では皆さん、ここで1つ質問です。(よ~~~く考えてみて下さいね。簡単なので。)

 

世界的なギタリスト達のライブは1公演で約3時間の間、演奏し続けています。

 

「筋肉」で手や腕を「振動」させてピッキングするということは約3時間の間ずっと「筋肉に力(ちから)入れっぱなし状態」だということですよね?

 

つまり・・3時間・・筋トレ状態・・。(辛すぎる~~~!!!!)

 

質問:あなたは3時間の間、腕や手に力(ちから)を入れ続けることが出来ますか?

 

もちろん「俺なら出来るぜ~~~!!」的な方もおられるかと思いますが・・。

 

一般的な、真面な思考をもっておられる方であれば自ずと「無理・・。」だということくらいは理解していただけるかと思います。

 

では「筋肉じゃなくて良かった・・。(涙)」と安心していただいたところで本題に入ります。

 

ピックを持つ腕(手)関節のしくみと概念

上記の図で解説します。

 

関節や筋肉に無理なく動かす為には「理に適った動き」を身に着ける必要があります。

 

図の様に手首の関節は基本的に「固定」させて腕を「回転させる」ことで「無理の無い動き」になるはずです。

 

例えて言うと、皆さんも御存じの夏の必需品「うちわ」ありますよね・・。

 

「うちわ」であおぐ時って「腕」じゃなくて「手首を回転」させる様にあおぎませんか?

 

あれって実際は「手首」が回転しているわけじゃなくて「腕」が回転してますよね?

 

手首は「固定」されてませんか?

 

だって関節のしくみが「手首は回らない」しくみになっていますから・・。

 

手首を回しているものと勘違いしちゃってるんですよね・・。

 

その勘違いが「余計な力(りき)み」を生み出してるので「筋肉」で「振動」させる的な考え方になってしまっているわけなんです・・。

 

回っている(動いている)のは「腕」の部分だということを理解し、意識できることで「余計な力み」が無くなるはずです。

 

YouTubeでスティーブ・モーズが自身のピッキングについて説明しているので参考にしてみて下さい。↓

 


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上記の動画でスティーブ・モーズが「スピードに弱点がある」と言っていますが・・。

 

ハッキリ言います・・。

 

そんなことはございません!!!

 

彼は稀に見る「フルピッキング系のギタリストなので、そのように言ってると思われます。

 

「フルピッキング」とは演奏する全ての音をピッキングで出しているんですね・・。

 

しかし世界的ギタリスト達の、ほぼ全てのギタリスト達は「フルピッキング」ではなくピッキングが必要なところだけをピッキングして演奏します。

(どういう意味なのかは、またの機会に説明しますね・・。)

 

ティーブ・モーズに興味が出てきた方はYouTubeで沢山の動画が配信されてますので是非、楽しみながら参考にしてみて下さいね。

 

今回のロックギター講座は「ピッキング編」でした。

ではまた・・。

ロックギター講座 譜面を見る為に必要な知識 編

今回のロックギター講座は「譜面を見る為に必要な知識」です。

 

一般的によく勘違いされるのは「譜面を読む」「譜面を見る」の違いです。

 

「譜面を読む」⇒読んで字のごとく、譜面を見ながら頭の中で音が聞こえてます。

 

「譜面を見る」⇒読んで字のごとく、譜面は見れるけど音のイメージが無い。

 

自分は「譜面を読む」ことは出来ませんが、アンサンブルの授業では「譜面を見る」ことでギターで音を表現していました。

 

学校の授業で教科書を読まされたことはありますよね?

 

あれと同じです。

 

「文字を読む」⇒「文字を声に出す」

 

もっと厳密に言うと・・・。

 

「文字を見る」⇒「文字を理解する」⇒「理解した文字を声に出す」⇒「理解した文字の意味を声にだして表現し伝える」です。

 

教科書を譜面に置き換えると・・・。

 

「譜面を見る」⇒「譜面を理解する」⇒「理解した譜面の記号を楽器で表現する」⇒「理解した譜面の記号を楽器で表現し観客に伝える」です。

 

「譜面」というと、ちょっと「お勉強」的な感じで苦手に感じるかもしれませんが

 

「簡単な暗号を解く」ようなものです。

 

基本的には「記号の集まり」なので記号の意味を覚えれば「なんだ、簡単じゃん。」

 

と、直ぐに「譜面に夢中」になるでしょう。

 

想像してみて下さい。

 

「譜面台の譜面を見ながらギターを弾いているあなたを・・。」

 

ほら、譜面の記号を覚える気になってきたでしょ?

 

音階の見方

音階の見方

上記図の様に五線譜に記されたドレミファソラシドの位置は五線譜左端に記された記号によって見方が変わります。

 

基本的にはト音記号又はヘ音記号を覚えておけば問題ないかと思います。

 

ト音とかヘ音という読み方はハニホヘトイロハでドレミファソラシドと同一の音色を指しています。

 

同じく英語表記のCDEFGABCも同じです。

 

単純に3つの読み方があると覚えておくと良いでしょう。

 

深い意味は特にありません。

 

上記の図の左端のドの位置はト音記号ヘ音記号同じ位置になっています。

 

つまりヘ音記号ト音記号より更にオクターヴ低い音域となります。

 

バンドだとベースがこのヘ音記号を見ることになります。

 

拍子の数え方

拍子の数え方

譜面では小節という「枠」拍という「間」が存在します。

 

上記図で説明しているように分母が4(拍子)で分子が4(数)の時「4分の4拍子」となり、1小節の中に4拍子が4つあるということになります。

 

4分の4拍子は皆さんお馴染みのラジオ体操と同じです。

 

「いーちにーさんっし、ごーろーくしーちはーちにーに、さんっし、ごーろーくしーちはーち・・。」体育の準備運動時も言いますよね?

 

key(キー):曲調

key(キー):曲調

曲調は俗にキー(key)と言います。

 

譜面を見たらまず最初に見るところと言ってもいいでしょう。

 

Keyが分かれば曲に合わせられるスケールが分かるのでギターで音階を見つけやすくなります。

 

アドリブを弾くときなんかも、このkeyを見て使用可能なスケールがわかっているからです。

 

反復記号:演奏の順番(進行)を指示する記号

反復記号

その他に譜面の進行順序を指示する記号となります。

 

この反復記号が無いと1曲の譜面のページ数が膨大なものになってしまうので譜面を見ることが大変になってしまいます。

 

 

以上の4項目に注意して、一度簡単な曲の譜面を眺めてみると良いでしょう。

 

そういう意味ではビートルズの様なスタンダードなバンド・ソングを練習素材に始めることは非常に有効的だと思います。

 

邦楽でも70年代~80年代のスタンダードな曲であれば理解しやすいかと思います。

 

さて、お気付きのように「符」そのものの説明はしていません。

 

全音符、2分音符、4分音符、8分音符、16分音符、そしてこれらと同じ長さでとらえる休符があります。

 

この「符」については、改めてじっくり説明しますね。

 

何故なら、ギターの演奏方法に当てはめて理解すると上達が早いからです。

 

俗に言うストローク「カッティング」ってやつですね。

 

単純にピックを持ってジャカジャカ鳴らす方の演奏方法が、この「符」と密接な関係となるわけです。

 

ここまでのブログを読んでいただいた後は、少しずつ実践的なものを説明していきますね。

 

とにかく「出来ないことも楽しむ」姿勢を忘れずに・・!

 

今回のロックギター講座は「譜面を見る為に必要な知識」編でした。

 

ではまた・・。

 

 

 

ロックギター講座 まず何をすれば良いのか?編

ロックギター講座 まず何をすれば良いのか?編

 

ギターを始めた頃って何から始めれば良いんだろう?って分からないもんですよね?

 

そんな悩みを抱えている人は沢山いると思います。

 

では答えを教えますね。

ギターは表現するツール。

皆さんはギターという楽器が好きになってギターを弾きたいと思ってギターを始めた事でしょう。

 

ですが・・・。

 

それは同時に「音楽を始める」ということですよね?

 

でも「ロックミュージック」は毎日聞いて大好きだけど「譜面なんて読んだ事ないよ。」って方は沢山いるのではないでしょうか?

 

自分もそうでした。(笑)

 

なのに勝手に他の人より「音楽」を知っていると勘違いしてたんですよね。

 

周りの人達よりロックミュージシャンを多く知っているが正解でした。(笑)

 

そしてステージ上でギターを演奏している自分をイメージして、まるで自分がロックスターになって沢山の人達からリスペクトされている自分に成りたいって・・。

 

でも、それも音楽とは関係無いんですよね・・。

(ただ目立って、もてはやされたいだけでした。)

 

そんでもって少し弾けるようになってくると「このグルーヴ感が・・。」とか「あのサウンドメイクが・・。」とか、まるで「評論家」みたいになって・・。

 

挙句の果てには「俺はギタリストだからさ・・・。」って、重症化ですね。(笑)

 

まず自分みたいに、こんなこと言っている間は「ギターが弾けてない」と思っておいた方がいいでしょう。(笑)

 

ギターは、ただ音楽を表現する1つのツールでしかないんですよ。

 

ピアノでもドラムでもクラリネットでも同じことです。

 

まずは「音楽」そのものの情報を集めましょう。

 

音感やリズム感の良し悪しは後からついてくるものと考えて・・。

 

最低限「ギターを使って譜面に書いてある音を再現出来る。」

 

様になることです。

 

それには音階だけではなくリズム(符・休符)も分かるようになること。

 

曲調(key)が分かること、和音が作れること、譜面の進行が分かること。

 

ここで注意しなければならないことはTAB譜を極力見ないことです。

 

勘違いしないように言っておきますが、初見で間違えないで弾けるようになれと言っているわけではありません。

 

「音をたどれる。」様になれればいいのです。

 

よくある間違いですが最初から1曲まるまるを課題にしないこと。

 

最初は、4小節~8小節位の長さから初めて下さいね。

 

音楽を考える。

音楽って何でしょう?

 

・リズム。

・音の強弱。

・ハーモニー。

 

いわゆる音楽の「3原則」ってやつですが、この中で演奏技術に直接関係しているのは見て分かるようにリズム音の強弱ですよね?

 

まず「音を出す」「音を止める」をしっかり区別出来ているか?

 

これを追求すると「必要な音が出ている」ことと「余計な音が出ていない」ことに繋がります。

 

俗に言う「Fコードの登竜門」ですが、Fコードに限らず全てのコードをしっかり鳴らせているか?音がしっかり出ていない弦がないか?にも繋がります。

 

この「音を出す」「音を止める」リズム音の強弱連動させることが練習課題となるわけです。

 

良いエピソードが一つあります。

 

それは、このブログでも紹介しました故エドワード・ヴァン・ヘイレンの話です。

 

彼は子供の頃、全米ピアノコンクールで3年連続優勝した経歴があるそうです。

 

全米ですよ・・・。分かります?

 

日本とは規模が違います。

 

しかし、その頃の彼が目指していたのは優勝する事ではなく、コンクールの審査員に自信が演奏する音楽の表現を認めてもらうことだったそうです。

 

ですが、審査員のコメントは彼の思いとは少し違っていたらしく、彼は「ちぇっ・・・ちゃんと弾けてると思ったのにな・・。」って残念がっていたそうです。

 

つまり彼はギターを持つ前から「音楽」そのものに挑戦していたということですね。

 

それから彼はギターという楽器と出会い、その音楽への挑戦をギターを通じて表現してきたからこそ、世界中の多くのファンにリスペクトされたのでしょう。

 

 

ギター特有の演奏技法と表現を知る。

さて、ギターという楽器は人によっては打楽器と言われる事があります。

 

「いやいや、弦楽器だよ。」という人もいます。

 

確かにギター、特にエレクトリックギターは様々な音を出すことができます。

 

譜面に表現出来ない音や表現が存在します。

 

例えばネックを掴んでいる手で弦をミュートしながらピックを使ってストロークまたはカッティングすると「ガッ」と打音がなります。

 

この打音は譜面には適用されません。

 

でも実際のギター演奏には欠かせないものです。(笑)

(意味わかりませんよね・・。笑)

 

その他、ベンド(日本ではチョーキングと言います。)すると音が途切れることなく音階を変えられます。

 

スライドもしかりです。

 

そしてピッキングハーモニクスやピック・スクラッチなどなど・・。

 

本当に様々な表現方法があります。

 

市販されているバンドスコアなるものを見ていると、「この譜面書いた人、ギタリストじゃないな・・。」って、す~~~~~~ぐバレちゃいます。(笑)

 

だってピックスクラッチとか音階で書いてあるんだもの・・・。

(そんなの誰も弾けません・・・。)

 

音大の学生さんが自身の持つ絶対音感を有効活用して譜面を書くバイトをしているんでしょうが「その絶対音感が仇になってるなんて気づいてないんでしょうね。」

 

なので譜面としては間違っていないんでしょうけど・・。

 

演奏技法として考えると「こんな超絶テクニックオンパレードな曲、誰が弾けるの?」

と言いたくなる代物になっております。

 

なのでギターもののスコアを購入する場合は、有名なギター雑誌と同じ出版社かどうかを確認すると良いでしょう。

 

実際にギター好きなスタッフが有名ギタリスト本人に取材をして弾き方を習ってきたものをスコアとして発売しているものと思われます。

 

つまり、ギター特有の演奏技法を知らないと「耳コピ」も出来ないし、譜面が追えるようになっていても「ギターっぽく弾けない」なんてことが起こるわけです。

 

ということで、まずは

 

・譜面をたどれるようになること。(理解するだけならギターは要りません。)

・音符・リズム符を理解すること。

YouTubeなどで沢山のギター特有の演奏技法(ギタリスト)を知ること。

 

こんなとこですかね。

 

あ、あと絶対に忘れてはならないのは・・・。

 

「楽しむ。」ことです。

 

最初に言っておきます。

 

今思うと、弾けない頃が一番ギターが楽しかったです。(笑)

 

何でも弾けちゃうと、チョットつまらなくなるもんなんですよ・・。(笑)

 

分からないことも、出来ないことも、楽しんでください!!

 

今回の講座は「まず何をすれば良いのか?」でした。

ではまた・・。

 

 

 

 

 

ロックギター講座 コードの作り方編

ロックギター講座 コードの作り方編

 

今回はコードの作り方について説明しますね。

 

コードって何?って方もいると思いますんで、簡単に言うと「和音」です。

 

複数の音を同時に鳴らすこと・・と言えば分かりやすいでしょうか・・。

 

「弾き語り」なんかで「ジャカジャカ」やってるやつですね。

 

初心者の頃はコード・ブックなるものを買ってきて単に覚えていたものですが、そのうち「いつまで覚えなきゃいけないんだろう?」って気が遠くなっていくものです。

 

でも、そもそもの考え方が違っていたんですね。「何が?」って・・それは・・。

 

「コードは覚えるものではなく、作り出すもの。」だということです・・・。

 

専門学校では最初に習う基礎なんですね、これって・・。

 

やってみると意外と簡単なので、コード・ブックとおさらば出来ますよ。

 

コードって何?

コード(和音)って何?っていうことで、普段から何気なく当り前の様に鳴らしている方も触れておくと、ギターがもっと楽しくなりますよ。

 

では、下の図を見てみましょう。

 

コードの概念

 

以前にメジャー・スケールの配列について述べましたが、このメジャー・スケールに

番号を付けると7番まで番号が付けられますよね。

 

この番号を音楽理論では「度数」と言います。

 

この「度数」の構成を覚えればコード(和音)を作ることが簡単に出来るんです。

 

図では基本となる5つのコードについて、構成される度数を表にしています。

 

覚え方としては・・。

 

1・3・5度(3音)又は1・3・5・7度(4音)の音で構成されていること。

3度がフラット(半音下る)するとマイナーになること。

3度と7度がフラット(半音下る)するとマイナー・セブンスになること。

7度だけがフラット(半音下る)するとセブンスになること。

 

ってな感じでしょうか・・。

 

その他に9th(ナインス)・add9(アド・ナインス)・sus4(サスフォー)などの

特殊なコードもありますが、ここでは一旦除外します。

 

ですが、コードの概念が理解出来たらネット検索などで直ぐに理解出来るでしょう。

 

実際にコードを作ってみよう!

それでは実際にコードを作ってみましょう。

 

ドレミファソラシド編でしっかり指板上の音の位置を視覚的に覚えられていれば、より簡単に作れます。

 

下の図は6弦をR(ルート)音にした場合の一例です。

6弦をルート音に見立てたメジャーとマイナーのコード

上記の図では1・3・5度の3つの音で構成したコードになります。

 

違いは3度の音がフラット(半音下る)していると「マイナー」になるということ。

 

次は7度の音を足してみましょう。

6弦をルート音に見立てたメジャーとマイナーのセブンスコード

 

違いは3度と5度がフラットするとマイナーセブンスとなります。

 

最後はセブンスです。

 

6弦をルート音に見立てたセブンス・コード

 

セブンスは7度だけがフラットしたコードになります。

 

以上の様に最初の図で説明している構成度数を視覚的に覚える事で簡単にコードを作る事が出来るんですね。

 

続けて5弦をルート音に見立てたコードも貼っておきます。

 

5弦をルート音に見立てたメジャーとマイナー・コード

5弦をルート音に見立てたメジャーとマイナー・セブンスのコード

5弦をルート音に見立てたセブンス・コード

気付いた方もいると思いますが、6弦にも5度の音があります。

 

しかし演奏上、ミュート(消音)したほうが楽ですし聞いた感じも分かりやすくて良いので6弦を鳴らすことは殆どありません。

 

ここまでくると「あと4弦~1弦まで作らないといけないのか~・・。」なんてちょっと面倒くさくなると思いますが実際は下記の図の様になっていきます。

 

4弦~2弦をルート音に見立てたコードの考え方

前回の説明でオクターヴの位置を覚えている方はもうお気付きだと思いますが、結局のところ、なんとなく同じ形になってしまうんですね。

 

上記図では、その一例として4弦と2弦は同じ形で押さえても変わりないものとして考える事が出来ます。

 

また、3弦ルートも5弦をルートと変わりない形として覚えても大丈夫なんです。

 

ですが、この考え方は一例なので、増やすことも可能です。

 

例えば1弦をルート音に見立てた場合の形を見てみましょう。

 

「1弦だから6弦ルートと同じなんでしょ?」と思った方は理解が早いですよ。

 

1弦をルート音に見立てたメジャー・コード

 

考え方としてはルート音から見て右側でコードを作るのか左側でコードを作るのかで同じメジャーコードでも押さえる形が違うということです。

 

こんな風に、あらゆる押さえ方でコードを作る事が出来れば、どんな譜面を見ても簡単に作って無理の無い演奏が出来る様になりますよね。

 

 

いくつのコードが隠れているかな?

さて、ここまでは「作ると言ってもやっぱり視覚的に覚えなきゃいけないのね・・。」と思われる方もいるかと思います。

 

ですが、ドレミファソラシド編でしっかり音の配置を覚えた方には朗報です。

 

この、ドレミファソラシドの音の配置の中に「た~~~~~~くさん!のコードが隠れている!」んです!!

 

それでは簡単にイメージ図を見てみましょう。

 

スケールの中にコードが隠れている

スケールの中で見付けるコードはメジャー又はメジャー・セブンスになりますが構成度数を覚えておけば簡単に必要なコードを作ることが出来ますよね。

 

このように視覚的にコードの形を覚えておくことでスケールと重ねてイメージ出来れば簡単なコード演奏ならすぐに出来ちゃいます。

 

今回のロックギター講座はコードの作り方編でした。

ではまた・・。